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境界の立会いを頼まれたときの立ち回り


この9月、隣の土地を測っている会社から「土地境界立会のお願い」という手紙がきました。15日に現地で立ち会ってきて、このあと、境を確かめた書面へのサインを求められるはずです。

無条件でサインしていいのか、けっこう迷いました。そのとき考えたことを残しておきます。

相手は、こちらのサインがないと確定できない

隣が進めているのは、確定測量という手続きです。隣り合う土地の持ち主全員が境を確かめて、はじめて「確定」になる。こちらがサインしないと、相手は原則として先に進めません。悪い言い方をすると、そこが相手の弱みでもあります。

相手の土地を真ん中に、隣の土地・うち・道路の4つの境それぞれにサインの札が付いた図。1人でも欠けると原則として確定できない

ただ、ここで喧嘩をすれば、こちらも今後、境界の確定で困る。隣は一生隣です。立会いにはまず快く応じて、バランスを取ることにしました。

うちの土地には測量図がないので、隣の費用で境が一辺決まるのは、むしろありがたい話でもあります。

頼むのは、相手の新しい出費にならないものだけ

そのうえで、お願いしてもいいと思ったのはこういうものです。

どれも、相手がどのみち作るもの、もう持っているものです。塀を作り直してほしい、越境物をすぐに撤去してほしい、といった新しい出費をさせる頼みはしない。サインと引き換えにお金を求めることもしません。

頼んでいいこと(測量図の写し、境界標、登記まで進めるか、越境の記録)と、頼まないこと(塀の作り直し、越境物のすぐの撤去、サインと引き換えのお金、境の位置をサインの条件にする)の比較の図

気になっていたのは、隣の土地が売られたあとのこと。境界を確定するのは、売却も考えているからだと思います。持ち主が替わっても確実に残るのは、法務局に入った測量図のほう。だから、登記と引き継ぎの一文を頼むものに入れました。

頼みごとは調査士に、サインは最後に

頼みごとを言う相手は、測量に来た土地家屋調査士です。隣の人に直接言うと、どうしても交渉の形になる。調査士に聞くだけなら、そうはなりません。「サインはしますので、図面の写しと境界標だけお願いできますか」くらいで十分です。

押印は、その場では応じない。書面と図面を見て、杭が入って、写しの約束ができてからサインします。境の確認書は、2022年の法務省の通達で署名だけで足りる扱いになったので、実印と印鑑証明書を求められたら、署名だけでいいか聞いてみるつもりです。

手紙がくる、現地で立会い、頼みごとを調査士に、図面と杭を確かめる、最後にサイン、の5つの流れの図。押印はその場でしない

何回やりとりしてもいいので、焦らず、怒らず。原則は快く応じるのがベスト。ただ、自分が不利益を被らないように、ある程度は交渉してうまくやっていこうと思います。

立会いの流れや、売られたあとのことまで含めたくわしい話は、noteに書きました。
境界立会を申し込まれた時の立ち回り|note

※一般的な情報です。個別の判断は専門家にご確認ください。

宍倉奎次郎
書いた人宍倉 奎次郎

税理士 / 不動産会社経営(現役大家)。千葉で家業の不動産会社を継ぎ、自社物件の賃貸管理まで自ら行いながら、税理士として実務に携わっています。

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